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新たな医療 統合医療に寄与

21世紀の新たな医療と注目されている「統合医療」

統合医療とは、「相補代替医療」(CAM - Complementary and Alternative Medicineの略)。例えばヨガや太極拳などの運動をはじめ、サプリメントや健康食品、さらには漢方などの伝統医学を、現代医学(いわゆる西洋医学)とあわせて、患者中心主義に基づき理想的に統合した医療です。90年代、薬漬け療法に疑問を感じていたアメリカで、相補代替医療が盛んに行われるようになったことがきっかけとなっています。西洋医学と相補代替医療の良い点を取り入れ統合しながら、人間を病気、臓器、部分ではなく、全体的に診るということが特長といえるでしょう。

現在ではアメリカをはじめ、イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、スウェーデン、オーストリアなどのヨーロッパ諸国に相補代替医療のクリニックや研究所があり、アジアでも中国は医薬管理局が中国医学とともに、統合医療を推進、インドでもアーユルヴェーダの教育・研究・普及の再検討を進めているそうです。このように統合医療の波は、世界において急速に拡大しています。

相補代替医療の種類としては、鍼灸、漢方、アーユルヴェーダ、気功、健康食品、イメージ療法、リラクゼーション法、マッサージ、リフレクソロジー、指圧、アロマセラピー、太極拳、ヨガ、カイロプラクティックなどがあります。

統合医療の具体的な導入例

統合医療には、患者や相談者の状態や症状によって、様ざまな形で導入されます。大きく分けると下記のようなケースが多いといえます。

  1. 身体や精神に不調を生じたとき、現代医療のみで対処すべきか、相補代替医療を加えるのかなどを考慮する場合。現代医療、相補代替治療のどちらかを優先する、代替医療と現代医療を併用するほか、患者の状況に応じて、様ざまな治療法が選択されます。
     
  2. 生活習慣病や未病を予防する人たちを支援・アドバイスする場合。その人が行っている健康法は効果的か、明らかな病気はないが生活の注意点を知りたいといった要望には、通常の外来診療ではなかなか対応できないのが実情です。こうした人々に、いろいろな相補代替医療の可能性アドバイスします。
     
  3. 悪性腫瘍(がん)や関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、原因不明の体調不良などに対し、現代医療を取り入れると同時に、漢方・鍼灸ほか、様ざまな相補代替医療を用いることで治療していこうとする場合。

特に漢方薬は、がん治療において様ざまな効果が期待されており、統合医療の分野でも注目されています。特に手術後の体力増強と再発防止、抗がん剤や放射線の副作用の防止、QOL(生活の質)を改善して自覚症状を和らげるなどの効果に優れ、がんの部位や進行状況、体質などに合わせて服用すると、身体の機能や免疫力なども高めます。

日本は「統合医療」後進国?

日本には古くから漢方、鍼灸の歴史があり、幕末~明治以前は、漢方医学や鍼灸治療などを基にした東洋医学による伝統医療が行われていました。しかし明治維新後、文明開化の名の下に、西洋医学一辺倒になり、旧来の伝統医学や民間医療は衰退していったのです。

その後も、医師の資格を持って医療を行う者は西洋医学・医療を行い、漢方医や鍼灸師など日本伝統医療を行う者とは一線を画してきました。

現在、大学院講座や医大の講義に少しずつ取り入れられてきているようですが、世界的な流れからいえば日本はまだまだ「統合医療」後進国状態です。

かつて日本においては、漢方薬や針灸が大いに利用されていました。相補代替治療の素地は充分にあるわけです。近年は、漢方医や鍼灸師、カイロプロテクターなどの代替医療の専門家を配置する病院が増えています。また医科大学においては代替医療の講義も取り入れられ、統合医療の専門の学部が開設されるなど、統合医療の医師育成にも積極的な取り組みが行われています。今後の進展に期待したいところです。
 

 
 
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